後継者はすぐ役員に就任させましょう(事業承継税制)

事業承継税制の研修に行ってきました。

 

事業承継税制というのは、非上場株式等についての相続税の納税猶予の特例ともいって、中小企業の後継者がその会社の株式を相続した場合に、その株式にかかる相続税の納税が、その会社を経営し続ける限り猶予されるという制度です。

 

これにより、会社の存続が容易になり、雇用が維持されます。

農業を維持しようとする農地等の相続税の納税猶予の、いわば中小企業版です。

 

そして、農地等の納税猶予を受けるために農業委員会の証明が必要なように、株式等の納税猶予には経済産業大臣の認定が必要です。

 

今回は、その認定の窓口である関東経済産業局の職員の方が講師でしたので、実際にあった事例から、注意が必要な認定要件の話がいくつかありました。

その中でも「ああ」と思ったのが、株式を相続する後継者が、相続開始の直前においてその会社の役員であること、という要件です。

 

農地の場合は相続開始後、つまり先代が亡くなってから農業を始めても納税猶予を受けられます。

しかし株式の場合には、先代社長の生前に、相続人が新社長に就任しているか、少なくとも取締役または監査役として経営に関与していることが、認定要件として必要なのです。

 

講師の方が言っていました。相続はいつ発生するかわからない。

そのとおり。人間、今どんなに元気な人でもいつ亡くなるかはわからないですね。

 

後継者が決定したら、すぐに取締役に就任させましょう。

社長交代は後でもよいです。

 

 

でも、私見ですが、農地の場合と比べると、この相続発生前の役員就任要件は余分な要件のように思われます。

社長の急死で、親族会議。公務員をしていた息子が急遽社長就任。

ありそうな話ですし、この場合も納税猶予の必要性は相続前に役員に就任していた場合と同じです。

まあ、不都合な点の手直し、改正が続いている事業承継税制ですので、この点も近々改正されるかもしれませんね。

 

 

なお、この制度、株式の相続税評価額が0円の会社には関係ありません。

ごめんなさい。

 

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おことわり

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